PHPプログラミングの説明をします
今回から、本格的にPHPプログラミングについて説明をしていきます。
その前に、PHPプログラムを動作確認するための環境を用意してください。
動作確認の環境とは、PHPが動作する「レンタルサーバー」か、パソコン上にWebサーバーを動作できる「XAMPP」や「MAMP」、またはPHPにデフォルトで付いている機能である「ビルトインウェブサーバー」などです。
あと、前の記事「【PHPプログラミング入門講座】一番簡単なPHPプログラムを書いてみよう」をまだ読まれていない方は、まずはこちらを一読ください。
準備できましたか?
それでは、まずは前の記事「【PHPプログラミング入門講座】一番簡単なPHPプログラムを書いてみよう」に登場した「echo」について説明します。
ブラウザ画面にメッセージを表示する命令「echo」
いきなりですが、結論を言います。
echoはPHPで「次のメッセージを出力しなさい」という命令です。
(※echoは今後の講義で説明する「関数」ではありません。決められたPHPの文法上の書き方ですので、このまま覚えてください。)
なお、echoをWebサイトのプログラムで使用すると、「次のメッセージをブラウザ画面に出力(表示)しなさい」という命令になります。
echoの構文
echoの構文は次の通りです。
echo '[出力したいメッセージ]';
このように書くと、echoの次にある[出力したいメッセージ]をブラウザ画面に出力(表示)します。
(※PHPプログラミングについて説明したいので、PHPタグ「<?php 〜 ?>」の記述は省略しています。今後も必要ない限りはPHPタグは省略します。)
例えば、「This is a pen.」と表示したい場合は、
echo 'This is a pen.';
となります。
PHPプログラムを書く時の注意点
このPHPプログラムを書く時の注意点について説明します。
今後、必要な基礎知識ですので把握しておきましょう。
- 「echo」と「メッセージ」の間には半角スペースを書く。
全角スペースを使うとエラーになります。プログラミング言語は、基本的にメッセージ以外(※注1)は半角数字で書きます。 - 文字列(メッセージ)は、シングルクォーテーションで囲む。
シングルクォーテーション(※注2)で囲むことにより、その間が文字列(メッセージ)であるとPHPの実行エンジンは判断できます。シングルクォーテーションで囲んでいなければエラーになります。 - PHPの1つの命令(処理)の最後は、必ずセミコロンで終わる。
セミコロンを書き忘れると、エラーになります。
(※注1:正確には「文字列(メッセージ)」と「コメント文」以外です。コメント文は今後説明します。)
(※注2:正確には「シングルクォーテーション」と「ダブルクォーテーション」です。ダブルクォーテーションは今後説明します。)
PHPファイルを作成して動作確認しましょう
それでは、前述のPHPプログラムをブラウザに表示するための記述にしましょう。
前の記事「【PHPプログラミング入門講座】一番簡単なPHPプログラムを書いてみよう」で説明しましたが、
PHPは、HTMLの中にPHPタグ「<?php 〜 ?>」を書き、PHPタグの中にPHPプログラムを記述するという書き方をするプログラム言語です。
次のような感じになります。
<!doctype html> <html> <head> <meta charset="UTF-8"> <title>Test</title> </head> <body> <p><?php echo 'This is a pen.'; ?></p> </body> </html>
上記の内容をコピーするのではなく、自分でタイピングしてエディタに入力してみてください。
プログラムソースを自分でタイピングして書き写す(写経する)のが、体にプログラミングの感覚を覚えさせることが上達の最良の方法です。
タイピングすればするほどプログラムのミスがなくなります。
タイピングして書き写しましたか?
それでは、ファイル名を「test2.php」にして、保存しましょう。
そして、保存したtest2.phpを動作確認環境のWebサーバに設置し、ブラウザでアクセスして動作確認しましょう。
ブラウザ画面に、次のようにメッセージが表示されれば、成功です。
日本語を表示しよう
今までは、echoを使った例として英語のメッセージを表示していました。
もちろん、メッセージは英語でなくても、日本語でも何語でも表示することができます。
先ほどのサンプルプログラムのメッセージを日本語にしました。
<!doctype html> <html> <head> <meta charset="UTF-8"> <title>Test</title> </head> <body> <p><?php echo 'これはペンです。'; ?></p> </body> </html>
この内容を、ファイル名「test3.php」にして、保存する時に文字コードを「UTF-8」に設定して保存してください。
そして、Webサーバーに設置して、ブラウザで動作確認してください。
次のように問題なく日本語が表示されると思います。
次に「test3.php」を「Shift_JIS」に設定して保存してください。
次のように文字化けして表示されます。
このように日本語など、英語以外の文字を扱うときは、ファイルを保存する時に「文字コード」を正しく設定して保存する必要があります。
以前は、Webサイトの文字コードは「Shift_JIS」が主流でしたが、現在のWebサイトの文字コードのほとんどは「UTF-8」で作られています。
最近はグローバルサイトを制作する機会も増えてきており、日本語専用のShift_JISではなく、世界標準のUTF-8でWebサイトを制作しようという動きになっているためです。
(HTMLのサンプルコードの文字セット(charset)指定も、通常、<meta charset="UTF-8">と書かれていると思います)
しかし、使用しているエディタによっては、ファイル保存時のデフォルトの文字コードがShift_JISになっているものも多くあります。
もし、ブラウザで確認して文字化けが発生した場合は、保存したPHPファイルの文字コードの設定が間違っていないかどうかをチェックしてみてください。
今回は以上になります。
お疲れ様でしたー!
PHPプログラミング入門講座 〜 全記事一覧 〜
- PHPで開発された有名なWebサイト
- PHPでどのような機能が作れるか?
- サーバーについて理解しよう
- Webサーバーの処理について詳しく説明
- PHPプログラムの動作について説明
- パソコンにPHPの動作環境を構築しよう
- 一番簡単なPHPプログラムを書いてみよう
- 現在のページ:ブラウザ画面にメッセージを表示しよう
- PHPタグの書き方と終了タグの省略
- 特殊なメッセージ(文字列)の書き方
- PHPプログラムで計算をしてみよう
- 変数
- 文字列の結合とヒアドキュメント
- ファイルの分割とファイルの読み込み
- コメント
- 定数
- 数値と文字列の性質・デバッグ
- 条件分岐 (if文)
- 論理型 (boolean型)
- 比較演算子
- 論理演算子
- 条件分岐 (switch文)
- 三項演算子
- 配列とforeach文
- 代入演算子 / 加算子 / 減算子
- ループ処理 (for文)
- ループ処理 (while文とdo-while文)
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- 連想配列
- 連想配列のループ処理