PHPプログラムで計算してみよう
プログラムって、コンピューター上で数字の計算を自動的にやってくれるようなイメージがありますよね?
もちろん、PHPプログラムでも計算することができます。
今回は、PHPプログラムの一番基本的な計算の記述方法について説明します。
足し算 (加算)
PHPプログラムで、足し算(加算)は「+」を使って、次のように書きます。
1 + 2
これは「1 + 2」の計算表現です。
小学校の算数で習った足し算の書き方と同じですね(笑)
ここで注意点ですが、数字も+記号も必ず半角文字で入力してください。
また、数字と+記号の間のスペースは半角スペースで入力してください。
なお、数字と記号の間のスペースを削除し、次のように詰めて書くこともできます。
1+2
ただし、このように書くと、プログラムの読みやすさ(可読性)が低下するので、基本的に数字と記号の間にはスペースを入れておきましょう。
それでは、PHPプログラミングで、この計算式を計算して、計算結果を表示してみましょう。
今までの講義でも使っていた「echo」を使って、次のように書くことができます。
<?php echo 1 + 2;
このように書くと、まず「1 + 2」の計算して、その計算結果を表示(echo)します。
よって、ブラウザ画面に表示される結果は、
3
になります。
シングルクォーテーション/ダブルクォーテーションで囲んだらNG
echoを使うからといって、メッセージを表示したように、echoの後ろの計算をシングルクォーテーション(またはダブルクォーテーション)で囲むのはNGです。
<?php echo '1 + 2';
これは、「1 + 2」という「文字列」を出力するという処理になります。
よって、結果は次のように計算式がそのまま表示されます。
1 + 2
気をつけましょう。
ひき算 (減算)
PHPプログラムで、引き算(減算)は「-」を使って、次のように書きます。
5 - 3
これは「5 - 3」の計算表現です。
これも小学校の算数で習った書き方と同じです。
計算結果を表示する処理をPHPで書いてみましょう。
<?php echo 5 - 3;
ですね。
ブラウザで動作確認すると、「5 - 3」を計算してから表示するので、次のように表示されます。
2
掛け算 (乗算)
さて、PHPプログラムで、掛け算(乗算)は、どうでしょう?
掛け算の場合は「*」(アスタリスク)を使います。
これは算数では使わない記号ですね。
プログラミング言語独特の記述になります。
次のように書きます。
2 * 3
これは「2 × 3」の計算表現です。
計算結果を表示する処理をPHPで書いてみましょう。
<?php echo 2 * 3;
ブラウザで動作確認すると、「2 * 3」を計算してから表示するので、次のように表示されます。
6
割り算 (除算)
割り算ですが、キーボードのボタンの中に「÷」ボタンはありません。
PHPプログラムで、割り算を計算する場合は、「/」(スラッシュ)を使います。
次のように書きます。
4 / 2
これは「4 ÷ 2」の計算表現です。
つまり、割り算は、分数のように書くということです。
では、計算結果を表示する処理をPHPで書いてみましょう。
<?php echo 4 / 2;
となります。
ブラウザで動作確認すると、「4÷2」を計算してから表示するので、次のように表示されます。
2
余り (剰余)
小学校の算数で習った「余り(あまり)」です。覚えていますか?
中学から数学を勉強し始めると、割り切れない数は四捨五入したり、分数で表現したりして忘れている人もいるかもしれませんが、
「7 ÷ 2 = 3 あまり 1」
の「1」の部分が「余り(あまり)」です。
なんとなく思い出しましたか?(笑)
PHPプログラムで、余りは「%」を使って次のように書きます。
7 % 2
計算結果を表示する処理をPHPで書くと次のようになります。
<?php echo 7 % 2;
そして、ブラウザで動作確認すると次のように表示されます。
1
余りが表示されました。
累乗
累乗とは「2の3乗は8」という計算です。
同じ数字を何度か掛ける計算です。
数学の表現だと「23 = 8」と書きます。覚えていますか?
PHPプログラムで、累乗は「**」を使います。
「23」をPHPプログラムで書くと次のようになります。
2 ** 3
計算結果を表示する処理をPHPで書くと次のようになります。
<?php echo 2 ** 3;
そして、ブラウザで動作確認すると次のように表示されます。
8
代数演算子 (算術演算子)
プログラミングの世界で、前述の「+」「-」「*」「/」「%」「**」の記号のことを「代数演算子 (算術演算子)」と呼びます。
(PHPの公式サイトのドキュメントでは「代数演算子」と書いていました。
ただ、多くのプログラミング言語では算術演算子と呼んでいるんですけどねw
この言葉は、ほとんど開発現場では使うことがないので、記憶の片隅に覚えている程度でOKです)
計算の優先順位について
「算数(数学)の授業で、×、÷ は、+、− よりも優先して計算する」というルールを勉強したのを覚えていますでしょうか?
PHPプログラミングの計算でも、同様に *、/ は、+、- よりも優先して計算されます。
次にPHPプログラムの例を示します。
<?php echo 1 + 2 * 3;
この実行結果は次のとおりです。
7
「2 * 3」が先に計算されて「6」になり、次に「1 + 6」が計算されて「7」になります。
また、算数(数学)で勉強した計算の優先順位を指定する( )記号は、PHPプログラムの計算にもあります。
<?php echo (1 + 2) * 3;
この実行結果は次のとおりです。
9
( )で囲まれている「1 + 2」が先に計算されて「3」になり、次に「3 * 3」が計算されて「9」になります。
おわりに
PHPプログラムの基本的な計算について説明をしました。
パソコンで使用できる半角記号で入力するため、実際の算数(数学)で勉強した記述の仕方と一部異なる記述の仕方がありますが、これはすぐ慣れる事でしょう。
次の記事に練習問題を書きますので、サクッと解いてしまいましょう。
PHPプログラミング入門講座 〜 全記事一覧 〜
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